ヴァールベリのグリメトン無線局

Grimeton Radio Station, Varberg

ヴァールベリのグリメトン無線局について

スウェーデン南西部、ハッランド県のヴァルベリ近郊にある、1920年代初頭の無線通信技術を今に伝える産業遺産。 大西洋を挟んだアメリカ(ニューヨーク・ロングアイランド)との交信を目的に、1922年から1924年にかけて建設された。広大な草原に、高さ127メートルもの巨大な鉄塔が6本、2.2kmにわたって一直線に並ぶ姿は圧巻である。

この施設は、現代のエレクトロニクス(真空管やトランジスタ、半導体)が登場する以前の、「機械的な回転によって電波を作り出していた時代」の唯一の生き残りである。かつて世界中にネットワークが存在したが、現存し、かつ稼働可能な状態で保存されているのは世界でここだけである。2004年に「ヴァールベリの無線局」として世界遺産登録されたが2014年に「ヴァールベリのグリメトン無線局」に名称変更となった。

この遺産の核心は、局舎内部に鎮座する「アレキサンダーソン・オルタネータ(高周波発電機)」にある。 これはアーンスト・アレキサンダーソンが発明した装置で、巨大な鉄の円盤を高速回転(毎分約2,000回転以上)させることで、物理的に17.2kHz(波長約17.4km)の超長波(VLF)を生成する。つまり、電気回路で発振させるのではなく、発電機を回して電波を練り出すという、蒸気機関車のような豪快なアナログ技術が使われている。

現在は商用利用されていないが、毎年アレキサンダーソン・デー(夏の初め)やクリスマスイブ、国連の日(10月24日)などに記念局として稼働し、世界中の平和を願うメッセージをモールス信号で送信している。この信号は、世界中のアマチュア無線家によって受信されている。

概要

登録国 スウェーデン
登録年 2004年
登録基準 (ii)(iv)
分類 文化遺産
その他の特徴 産業遺産

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